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2019年8月12日 (月)

映画『新聞記者』を見てきました(190811)

 台風9号が去った8月11日、那覇にある桜坂劇場に行ってきました。映画『新聞記者』を上映しているからです。2時間びっしり闇の世界を照らし出す画面を見つめてしまいました。

 噂に聞いていたとおりというか、それ以上だったり、なんだだったりを以下に記します。

 やはりこうした映画が、今でき、公開されたことが快挙です。実に今の空気の中で練り上げられた作品でした。例えば、伊藤詩織さんへのレイプ事件のもみ消し事案やモリ・カケ問題が起きるなど、政権は真っ黒ながら、ごまかされているという恐るべき自体の中で。映画のスートーリー展開もまさに現代風。新聞記者の吉岡記者(シム・ウンギョン)と内閣情報調査室の若き官僚の杉原(松坂桃李)が主人公です。杉原の元上司が自殺してしまうことから話は急展開。キーワードならぬキーピクチュアが真実に近づき、2名を結びつけていく。家族を巻き込む心理劇としても、役者さんの好演もあり、納得。

 フォトグラファーである私は映画を見ると、当然カメラワークに目が入ってしまいます。実に優れたカメラワークが光ります。これだけみていたら、大拍手。官邸前だったり、国会前が出てきますから、私の通いなれていたところ。それだけにポイントを押さえていることが痛いほどわかります。ラスト近くで、お二人が近づくシーンでのそれぞれのバックのぼかし方。にくらしいほど。

 しかし時代に迫ろうとしただけに、難しさもあったようです。新聞記者なのか、内閣情報調査室なのか、半端だという批判も散見します。ここは闇の世界である後者よりも前者に的を絞るべきだった。映画の中に望月衣塑子記者もでてくるのですし、もっと実態に迫れたはずです。いや、本人をだしてしまったから、実態に迫れなかったのかもしれません。内調は闇でわからないのであれば、闇であることをもっと大胆に示唆すべきでしょう。

 この映画を生み出したのは望月さんとプロューサ-の河村光庸さんの活躍によるのでしょう。まだまだちぐはぐさが残るのは、制作集団内部の不統一もあったのでしょうか。

 舞台に乗せられるのは、下っ端ばかりで、首相や官房長官、官房長、などの責任者が出てこない。新聞社もデスクだけ。これだけの事案になれば、編集局長や経営陣との葛藤を映し出して当然。論理展開的にはいささか無理がある。よく言えば絵に描いたように分かりやすいが、オイオイのところが随ぶんありました。シリアスさをカメラワークだけで押すのはちょっと。

 もっと切り込むためには、もっと熟議が必要だったのでしょう。ただエンタメとして興行収入をあげるためにはお客がはいらないとならないから、この程度のわかりやすさが適度だったのかもしれない。ジレンマですね。

 文句つけましたが、わざわざ那覇まで行った甲斐はありました。これだけははっきりさせておきます。 

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